今回はお勧めの砥石の紹介です。
今回の商品はこちら。
シャプトンから刃の黒幕シリーズ。
~番とか砥石の細かい話は別記事で解説していますので
そちらも読んでみてください。
こんな人にお勧めです
- 砥石を初めて買う人
- 砥石を同じメーカーで統一したい人
- 値段は多少高くなっても良いので有名なメーカーで間違いない品質のものが欲しい人
- あまり砥石を買い替えるつもりがない人
- 砥石では研ぎたいがあまり時間や手間をかけたくない人
逆にお勧めしない人
- すでに砥石をたくさん持っている人
- 研ぎやすさよりも研ぎの精度を重視する人
では具体的に刃の黒幕シリーズの特徴を紹介したいと
思います。
シャプトンとは
栃木県に本社を構える会社で、砥石や包丁の研磨機などを製造、販売しています。
結構有名な会社で、名前くらいは聞いたことがある人もいると思います。
刃の黒幕シリーズ特徴
砥石が減りにくい
刃の黒幕シリーズはセラミック製でできており、かなり硬めの砥石に分類されます。
そのため砥石がすり減りにくく、面直しが少なくて済むのが特徴です。(全くすり減らないわけではないので注意してください。)
研ぎやすい
硬めの砥石のわりに刃と砥石の接着がよく研ぎやすいです。(硬い砥石は滑りやすく研ぎにくい傾向がある)
ただし、個人的な感想ですが同じ番手で研いだ時他のメーカーと比べるとやや粗めの仕上がりかなという印象は持ちました。
水に長時間漬け込む必要がない
砥石には水に10分ほど漬け込む必要なものがあります。
(砥石の製造法などで変わります。全く漬け込まないタイプのものもあります)
しかしこのシャプトンの刃の黒幕シリーズは5分ほどで済むので時間の短縮になります。
逆に水に漬け込みすぎると砥石の接着剤の成分が溶け出してしまい、砥石が柔らかくなって本来の力を発揮できなくなるので注意でが必要です。
付属の箱が便利
砥石は使用しないとき保管に困りものですが刃の黒幕シリーズは箱が付属でついています。
これは砥石台にもなりますし保管用の箱にもなるので大変便利です。
底は水が切れるように小さな穴が開いていて通気性も安心です。
小さめで軽く持ち運びに便利
他のメーカーの砥石と比べると比較的小柄で軽量のため持ち運びに便利です。
しかも砥石自体が硬めですり減りにくいので、一度購入すれば数年から十数年は買い替えの必要は無いでしょう。
番手ごとに色がはっきりと違う
これは砥石ではシャプトンが業界初らしく、番手ごとにはっきりと砥石が色分けされています。
色自体に性能の変化はありませんが見た目で番手が一目瞭然なので砥石を刃の黒幕でそろえる人は地味に嬉しいポイントかもしれません。(砥石自体には番手が書いていません)
特徴まとめ
刃の黒幕シリーズ、まとめるとこんな感じになります。
- 硬めの砥石な割に研ぎやすく砥石も減りにくいので初心者向け
- 番手ごとに色が違うので刃の黒幕でそろえると便利
- 付属の箱が便利
- 軽くて女性でも持ち運びに苦にならない
- 仕上がりはやや粗めなので研ぎの仕上がりに強いこだわりを持つ人は注意(研げないわけではないし粗悪品でもない。やや粗めの仕上がりというだけです)
まず絶対に最初に買うべき番手 中砥
最も使用する機会が多いであろう1000番台の砥石。中砥と呼ばれ普段のメンテナンスはこの1000番台の砥石を使用することが最も多いです。
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何度か書いてあるように他のメーカーと比べるとやや仕上がりが荒めに感じたのでいっそ最初の1つを1500番にしてもいいかもしれません。
仕上げ砥石を買うつもりはないけどより鋭い切れ味を求める人はこの2000番がお勧めです。
中砥に分類されますがこの次の番手は仕上げ砥石になります。仕上げ砥石までの仕上がりは出せませんが中砥の役割を果たしながら仕上げに近い切れ味を出してくれるので
砥石を1つで済ませたい人にはこれがお勧めです。
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刃が欠けたときや大きく形を修正したいとき
いわゆる荒砥です。用途としては
欠けた刃を直すときや形を修正するとき、刃を大きくしたいときや
より切れ味にこだわりたいときなど中級者向けの番手になります。荒砥と他の砥石をこすりつけて
面直しをする人もいます。
普段は無くても大丈夫ですがこれがあると包丁を自分好みにカスタマイズできます。
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さらに粗目の砥石。鋼より時間のかかるステンレスなどの欠けた刃の修正にはこちらがお勧め。荒砥はどれか一つを持っていれば十分だと思います。まよったらこの間の220番を購入するのが良いと思います。
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シャプトンの中では最も低い番手の荒砥。ものすごい研削力を持っています。
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より切れ味を追求したいとき
中砥だけでも普段のメンテナンスはできますがより切れ味を追求したい場合はこの仕上げ砥石を使うことになります。
この5000番は刃の黒幕シリーズでは一番低い番手になります。
また刃の黒幕は番手が上がると価格も上昇していく傾向にあります。
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次はこちらの8000番になります。仕上げ砥石はこれだけで使用しても効果がなく、荒砥→中砥→仕上げ、と段々番手を上げていくのが通常の使い方になります。
この8000番を使用するならこの前に中砥、5000番、その次に使用するのがお勧めです。
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その次の番手はこの12000になります。上から2番目の番手になります。仕上げの中でも超仕上げ砥石に分類されます。
上でも書きましたが刃の黒幕シリーズは番手が上がるほど価格も上昇するので他の番手では満足できなくなってから購入するのが良いと思います。
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刃の黒幕最高の番手、30000番になります。仕上げ砥石の中でも鏡面仕上げと言われる部類に分けられ、これで研がれた包丁は鏡のような美しい仕上がりになります。
何度も書いていますが値段の高い砥石を使用したら包丁が切れるようになる、というわけではなく砥石にも用途・順番といったものがあります。
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まとめ
砥石の詳細は別の記事でも書いていますが
砥石はただ値段の高いものほど性能が良いというわけではなく、それぞれ用途や製造方法、もっと言えば人造砥石か天然砥石かどうかでも値段は全く変わってきます。
この記事では確かにシャプトンの刃の黒幕をお勧めしてはいますがもし初めて購入する方は一度下の記事を読んでもらって購入前の参考にしてもらえればと思います。
何度も言いますが砥石はただ高級なものほど性能が良い傾向にあるというわけではなく、
材質、番手、製造方法などで大きく値段は変わるし番手によって用途も全く違います。
包丁を研ぐことに難しそうなイメージを持っている方は沢山います。実際だからこそ各メーカーからシャープナーや研ぎ棒など簡易的な研ぎ機がたくさん巷には溢れています。
しかしこういった簡易的研ぎ機はあくまでその場しのぎの物であり
根本的解決には全くなりません。問題を先延ばしにしているようにさえ思えます。
最初は難しいかもしれませんが自分で研ぐことで包丁への愛着もわきますし、長持ちもします。
これは包丁に限った話ではなく他の物に対する考え方でも同じだと思います。自分でメンテナンス
するからこそ大事にするし愛着もわき、その商品に対する知識、理解も深まると考えています。
できるだけ安い包丁を買って切れなくなったら買い替える、という考え方もあるとは思いますし否定もしません。
しかし性能が落ちたからすぐに捨てて新しいものに変える、という考え方は効率的かもしれませんし理にかなっているのかもしれませんがどうしても好きになれません。自分はどちらかというと道具を使い倒してしまうタイプの人間なんで。
どちらが正しいという答えは多分一生見つからないんでしょうが(+_+)
長々と書いてしまいましたが最後までありがとうございました。
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